惑星/冨田勲


てんどん雑記さんの昨日のエントリで、ホルスト組曲「惑星」が紹介されていた。実は、クラシカルCDの紹介が最近多かったので、そろそろ来るんじゃないかと思っていた。


ホルストの「惑星」。オレが持ってるのは「指揮ロリン・マゼールフランス国立管弦楽団&女声合唱団」と「冨田勲シンセサイザー」の2枚。まだ海王星までしか見つかっていなかった近代に宇宙に思いを馳せて作曲された壮大な組曲。最近では「ジュピター」が有名なので知る人も多いのではないだろうか。実は「惑星」を聴いたのは冨田編の方が先。中学生の時LPを買って聴いた。シンセって凄いな、と思った。で、どうしても原曲を聞きたくなって買いに行ったけどいろいろあって、結局ジャケットのデザインで選んだのがマゼール版で、あらためてこの曲の凄さを知った。


で、今日は冨田勲のCDを聴いている。



原曲はそれぞれの星の占星術的なイメージで作られたが、冨田版は一人のロケット野郎が太陽系を旅するストーリー。単音しか出せないムーグシンセや鍵盤の数だけ組み込まれたテープが音源のメロトロンなどの原始的電子楽器だけによる多重録音で製作されたとは思えないヘビーな音。原曲には無い序盤のロケット発射シーンや木星土星間の暴走するロケットの轟音などを聴くと、ここまでマジでアナログシンセを使いこなした人はいないのではないかと思う。また、当時の言葉では5.1CHドルビーサラウンドで録音されているので、前後左右にグルグルと音が飛び回る。


この組曲で一番好きな部分は、土星-天王星-海王星。神秘的な中にも未知の世界に対する不安と恐怖の響きでゾクゾクする。残念ながら冨田版では天王星海王星がトリミングされて一つの曲にまとまってしまっているのが惜しい。


惑星

惑星


しかし、こうやって仕事が終わって寝る前に、1枚のCDをBGMではなく何もせずに目を瞑って聴く時間ってのも、ある意味贅沢なのかもしれない。